犬の習性について
犬を飼うときに、犬の習性を覚えておくことは、楽しく犬と生活するためには必要不可欠なことです。
犬の生態や習性を知っておけば、しつけや健康管理に役立ちますので、基本的なことは抑えておきましょう。
1.群れで行動する
犬は、もともと群れで生活していた動物です。
群れでは、リーダーを作り、その他の犬はリーダーに従い生活していました。家庭で犬を飼う場合は、家族の見えるところで飼い、必ずリーダーになる人を決めてしつけていく必要があります。
犬がリーダーになってしまうことをアルファシンドローム(権勢症候群)と呼びます。順位がひっくり返ってしまうと、飼い主の命令を聞かなかったり、なわばりを守るために攻撃的になったりします。
また、なわばり意識を持ち、敵の浸入を防ごうとします。
2.感情を体、声で表わす
犬は、言葉を発することが出来ませんから、体や声などのボディーランゲージを使って自分の感情を表わします。
嬉しいとき
尾を激しく振り、体をくねらしたり、足をバタバタさせて全身で喜びを表現します。元気に「ワンワン」と吠え、飼い主に近寄り飛びつこうとしたり、失禁したりする犬もいます。
怒っているとき
歯をむきだし、体を硬直させます。低い姿勢になり、「ウー」とうなり声を出します。
甘えているとき
「クンクン」と鼻で鳴くような声を出します。甘えるような上目使いになり、じゃれてきます。
悲しいとき
「クーンクーン」「ヒーンヒーン」と鳴きます。尾を下げ、伏し目がちになります。
威嚇
自分より弱い犬だと判断すれば、犬に体当たりすることもあります。歯をむき出して、唸り声をあげ低い姿勢になり相手を威嚇します。
服従
倒れながらお腹を見せると、服従のサインです。体を小さくして、弱いことをアピールすることもあります。
また、犬は不安やストレスを感じると、不安やストレスから逃れるためにカーミング・シグナルというサインを出します。
Calmとは英語で「落ち着く」、Signalとは「合図」という意味です。犬は、敵対関係を持たずに生活してきた動物です。争いごとや緊張関係にあると、ストレスを感じ周囲に示すことで争いを避けてきました。
飼い主は、犬のストレスの原因を察して取り除いてあげましょう。
| 犬の動作 | 犬の気持ち |
| あくび 震える 舌をなめる 体をかく |
ストレスを感じているときに見られる行動です。眠いときにもあくびをしますが、飼い主に怒られているときにも見られます。 |
| 座る 伏せる | 落ち着きをアピールする行動です。周囲の犬が吠えたり、興奮しているようなときに見せる行動です。 |
| 地面のにおいを嗅ぐ | 警戒しているときに見られる行動です。 |
| 間に入る | ケンカしている犬同士を見かけたときに、間に入って緊張状態を解こうとする行動です。 |
| 体をそむける | 犬は正面から相手に近づくことはありません。相手との緊張状態を避けるため、視線や体を背けながら近づいてきます。 |
3.帰巣本能がある
帰巣本能とは、自分の住むところに帰れる能力です。犬とはぐれて、数千キロも歩いて自分の家まで帰ってきたという話もあるくらい、特殊な本能です。
4.寒さに強く、暑さに弱い
被毛を持たない犬には、当てはまりませんが、基本的に犬は、寒さに強く暑さに弱い動物です。
犬は、汗をかくことが出来ないので、暑いときには、呼吸で体温を下げようとします。また、換毛期があり、夏には毛が抜け、冬前には毛が増えていきます。
5.犬同士のコミュニケーションは、マーキングと吠え声
散歩をしていると、決まった場所に尿をかけてマーキングします。自分の匂いでマーキングをして、自分のなわばりをアピールしています。また、他の犬のマーキングの匂いをかいで情報収集をしています。
犬の祖先は、オオカミだと言われています。ですので、遠くの仲間とコミュニケーションをするのに遠吠えが必要だったのです。この名残から、サイレンなどにあわせて遠吠えをする犬がたくさんいます。
6.穴を掘る
野生時代の犬(オオカミ)は、獲物で捕らえた肉を、土の中に埋めて腐らせてから食べていました。
そのため、犬は食べ物を穴の中に隠したりすることがあります。また、室外犬の場合、夏などの暑い時期には穴を掘って、その中に入って涼んでいる行動も見られます。
穴を掘る行動は、犬が何らかのストレスを感じているサインでもあります。運動不足などのストレスを感じると、穴を掘ることもあります。
7.キレイ好き
犬は、意外とキレイ好きです。
これは、穴の中で生活していたため、トイレなどの排泄物は外で行い、寝床を清潔に保とうという習性から由来しています。
この習性が本能として残っているので、子犬も自然と小屋から離れたところに排泄します。室内犬でも、成犬になるにつれて、散歩のときに排泄するようになります。
8.逃げるものを追う
これは、獲物を追いかけて捕らえていた昔の名残です。
ですので、動くものに対して体が反応してしまい、追いかけてしまうのです。追いかけるというよりも、捕まえたくなるというのが正直なところだと思います。
